女
女に生まれ育って、男になりたいと何度思ったか数え切れない。
女らしくしなさい。早く家に帰って料理を作りなさい。仕事なんか辞めなさい。
女でも働ける。生活費は割り勘だ。働け。でも俺は家事はしない。
女なんだから子供を産みましょう。仕事は辞めて育てなさい。
女だからといって区別しない。生理中でも働け。残業しろ。
女らしさがきっと会社にも必要。女ならではの目線を活かして・・・。
女を武器に仕事をするな。事務をやってればいいんだ。
女でもがんばれば出生できるよ。他のやつよりがんばって給料上げよう。
女に役職が務まるか。旦那の金があるんだから稼がなくてもいいだろう。
あと何十年すれば本当の男女平等になるのかな。
この中途半端な平等じゃないのに平等を謳って男よりもがんばらないといけない時代に生まれてきたことを後悔する。
家庭に入って子供を生むのが幸せだと思い思われた時代に生まれたかったです。
ゴジラについて
母親は大分の田舎育ちで山でターザンごっことかして遊んでいたような人だから、私に対しては女の子らしくするようにと育てられた。スカートしか買ってもらえなかったし、髪が肩より短かった記憶が無い。やりたいとか一度も言ったことないのに、習い事はピアノだった。
小学生に上がる頃、弟が生まれた。今思えばそこから色々変わっていったと思う。
姉としての責任感を覚えたのだろう。シルバニアファミリーは早々に捨てて、男の子のおもちゃで遊ぶようになった。
それが、ゴジラだった。
弟が好きだったのかどうかは思い出せない。毎年お正月にゴジラ映画を見に行き、もらえる入場者プレゼントの塩ビ製フィギュアで毎日遊んでいた。
親に買ってもらったゴジラの怪獣図鑑はボロボロになるまで読んだ。
大人になってゴジラ映画が上映されても、見に行くことはなかった。
最後に観たのはもう何作目か忘れたけど、ゴジラが終わるという話を聞いて(本当かどうかはわからない)慌てて見に行き、ラストシーンで海の底へ落ちていくゴジラの目が開いた(はず、うろ覚え)ところを見て、
きっといつか復活する。
と思った。
それが「シン・ゴジラ」だったのだ!(私の中では)
そもそもゴジラはゴジラであって、何も期待しないし、面白いとか面白くないとかは、ない。
と思っていたが、面白かった。
内容については今更どうこう語らないが、面白かった。
私が一番好きなゴジラ映画のシーンは、「ゴジラvsキングギドラ」で新堂会長(ゴジラに救われた過去がある)がゴジラと対面し、しばらく見つめ合った後、放射熱線をくらうところだ。
ゴジラはもしかしたら人間と心を通わせることができるのではないかと一瞬期待したが、結局そうはならなかった。
シン・ゴジラでは早々に人間とは相容れないことがわかる。
悲しいが、それがゴジラなのだ。
ゴジラ映画を観たことがない人、観たことがあるけど面白いと思わなかった人たちが、面白いと言っている。私は、自分がこの映画を観ることができたことよりもそっちのほうが何倍も嬉しい。
映画館を出て、そういえば新宿には来なかったな・・・と思いながら、Amazonでマックス・ウェーバーの官僚制をポチった。